親知らずを全身麻酔で抜歯したい!施術中尿道カテーテルは使うの?

親知らずを抜歯する際には、歯茎に塗るタイプの表面麻酔や、歯茎に注射をして麻酔薬を注入する浸潤麻酔、さらには歯を削る際の振動や音が気になる際には局所麻酔が用いられることが一般的です。
ただ、中には全身麻酔を用いて親知らずを抜歯した方が良いケースもあり、尿道カテーテルを挿入することもあります。なぜ尿道カテーテルを使うのかについては、後ほど説明をしたいと思います。
親知らずの抜歯で全身麻酔が必要なケース

まず、親知らずの抜歯で全身麻酔が必要なケースについてご紹介いたします。
①歯医者さんが苦手で、パニック障害などを引き起こしてしまう場合
②一気に親知らずを4本抜歯する場合
③口の奥を治療しようとすると嘔吐しそうになる方の場合
④糖尿病などの代謝、内分泌疾患、高血圧や心疾患といった循環器疾患を抱えている方の場合
全身麻酔が必要なパターンを記載しましたが、その他にも特別な症状がある方は、歯科医の受診時に不安なことは相談いたしましょう。
親知らずを全身麻酔で抜歯する流れ

ここでは、どのような流れで親知らずを全身麻酔で抜歯するのか、説明していきます。
①まず全身麻酔の同意書が作成され、問診と術前検査を行います。
(検査内容は血液検査、尿検査、心電図、レントゲン撮影など)
②手術当日は朝食を取らず、水分の摂取も手術2時間前までにします。
③手術室に入って、心電図や血圧計を装着します。
④呼吸マスクを装着し、麻酔ガスを注入します。
⑤点滴を使用して全身麻酔の薬剤を投与します。
⑥呼吸を確保するために細い管が気管に通されます。(このときに尿道カテーテルも挿入)
⑦親知らずを抜歯します。
⑧麻酔薬を止めてから15分ほどで意識が戻ります。
⑨入院の際はそのまま病室で安静にし、翌日以降に退院します。また、日帰りは最低2時間ほどは安静にし、水が飲めるようになったことを確認してから退院になります。
まとめ
全身麻酔では、手術時間を考慮して尿道カテーテルを挿入することもあります。
手術時間が長ければ長いほど全身麻酔の間は膀胱から尿を排出出来ませんから、尿道カテーテルを挿入しないと、最悪の場合は膀胱破裂などの危険性があるからです。
また、手術が終わってからも数時間は絶対安静でトイレに行けませんから、全身麻酔の際多くの場合には尿道カテーテルを挿入することになると思います。